政治のこと
「国会をもっと身近に感じて欲しい」ふるもとはこう考えます。
そこで「政治のこと」という授業を始めました。
教壇に立つのは国会スタッフ・竹内です。
政治のこと/2012-05-14
4時間目 「総理と国会議員の関係」
「総理と国会議員の関係」
協力しつつ緊張した関係
1 総理と国会議員ってどう違うの?
「総理」「首相」と呼ばれる内閣総理大臣と、
国会議員とはどのように違うのでしょうか。
内閣総理大臣は、国会議員の中から1人、選ばれます。
つまり、「内閣総理大臣は必ず国会議員が就任する」と説明できます。
このことは、憲法67条1項に規定されています。
内閣総理大臣は、1人で仕事をするのではなく、内閣を構成して行政権を行使します。
つまり、司法・立法・行政という三権の1つである行政について、
内閣総理大臣は、内閣のトップとして権力を行使することができます。
2 立法と行政の関係は?
そうすると、行政権を持つ内閣総理大臣は、
同時に立法権をもつ国会の一員である国会議員として、
「二重に権力を持つのでは?」という疑問が湧いてきます。
これは、三権が分立していないことを意味してしまうのでしょうか。
結論。三権はなお分立しています。
三権が分立しているのは、
中世ヨーロッパなどで、王に権力が集中して、
個人の自由が脅かされてきたことから、
個人の自由を守るために設けられてきました。
すなわち、
個人の自由が守られることが保障されていれば、
制度としての三権は分立しているといってよいのです。
では、立法と行政の関係はどのように整理すればいいのか。
日本のように、
立法府のメンバーが行政のトップとなる制度を、
「議員内閣制」
といいます。
議院内閣制のもとでは、
意思決定を行う国会(立法府)と、
決定された政策を実行する執行機関としての内閣(行政権)とが、
協働して政策遂行を行うことで、
国民のための政治を行なっています。
仮に、国会が「内閣総理大臣は間違っている」と考えれば、
国会の多数決で内閣不信任決議を可決させ、内閣総理大臣を交代させることができます。
他方、内閣総理大臣は、衆議院の解散権をもつことで、
国会との関係で緊張関係を持つことができます。
このように、内閣総理大臣は、立法府である国会のメンバーでありつつも、
国会との適度な距離関係を保つことで、
権力の分散を図り、かつ分散している権力を調和させることで、
国民の自由を守るための政治を行います。




